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【金沢の魅力発見】愛情を形に、想いを贈る加賀八幡起上り

起源は1600年以上前。子を想う親の愛情が生んだ伝統玩具『加賀八幡起上り』

愛くるしい姿で幸福を運ぶ『加賀八幡起上り』

『京こま』

 丸い体とクリッとした可愛らしい目が、調度品としても人気の『加賀八幡起上り』。 “昔、加賀に一国一社の八幡宮が鎮座していたころ。その社前に住む有徳な翁が八幡さん(祭神応神天皇)のお生まれの時、真紅の錦で包んだという産着姿になぞられて、子ども達のために、『加賀八幡起上り』を作り与えて育成と多幸とを祈った”。という由来から縁起物とされている、金沢の伝統工芸品です。子どもの出産や結婚のお祝いはもちろん、「起き上がる」という言葉から新年や節句、お見舞いなどにも用いられ、箪笥に入れておくと女性や子供の服が増えるという言い伝えもあるのだそうです。

職人が苦悩する単純ゆえの難しさ

『京こま』

 『加賀八幡起上り』の造り方は意外と簡単。まず木枠に胡粉と呼ばれる粉末状にした貝殻と膠(にかわ)を混ぜたものを塗り固めて、形を造っていきます。成形が完了したら、顔以外を赤く塗るのですが、これが難しいのだそう。この上に松竹梅の絵が描かれるため出来るだけ薄く、それでいて発色は良くなければなりません。また『加賀八幡起上り』の特徴とも言える松竹梅の図柄も、それぞれのバランスが重要。体の大きさによって、いくつ描くのか、どこに配置するのか、職人のセンスが光ります。仕上げは、命を吹き込む顔の墨入れ。一度きりの勝負のため、職人も神経をとがらせます。
 どの工程にも特別な作業はありません。しかし一つひとつの工程に歴史があり、誰かを幸せにしたいという想いがこもっています。単純だからこそ難しい、それが『加賀八幡起上り』です。

昔ながらの伝統を守る若き職人

『京こま』

 金沢で約140年の歴史を持つ老舗の郷土玩具店「中島めんや」。店の一角で『加賀八幡起上り』を作っているのは、当代の娘である中島八依さん。
 幼いころから加賀人形や張り子玩具など、金沢由来の郷土品に囲まれて育った中島さんは、中でも『加賀八幡起上り』にひと際興味を持ったそう。高校卒業後に職人の元へ弟子入りをし、3年の修業を乗り越え、21歳の若さで『加賀八幡起上り』職人に名を連ねました。
 「修業時代、一番きつかったのは夏でもストーブを点けていたことですね。型に付けた胡粉をストーブの上に置いて、昔ながらの方法で乾かしていたんです。汗で手が滑ったり、暑さで集中が続かなかったりと、大変でした」。もちろんストーブで乾かすのにも理由があります。『加賀八幡起上り』の型は木で作られているため、機械で急に乾かしてしまうと、割れることが稀にあるのだとか。そのため、じっくりと熱で乾かすストーブがいいのだそうです。技術の発展では補えない、昔ながらの知恵の奥深さが伺えます。

親から子へ。変わらない愛情をいつまでも

『京こま』

 昔は多くの職人が『加賀八幡起上り』を作っていましたが、今では3人ほどになってしまいました。その1人である中島さんは語ります。「実際に作る姿を観られるのは中島めんやだけだと思います。もっといろんな人に観て知ってもらって、『加賀八幡起上り』を後世に残していければと思い頑張っています」。
 八幡さんとして知られる応神天皇由来の郷土玩具は、親から子への愛を形にしたもの。職人は減ってしまいましたが、その想いは時代が移っても変わりません。人と人の繋がりが薄れていると言われる現代だからこそ、長年受け継がれる伝統工芸品に触れ、そこに詰まった想いを感じ取るのもいいのではないでしょうか。

株式会社中島めんや 中島八依氏

株式会社 中島めんや

創業文久2年(1862)。今から140年余り前、初代清助が村芝居の小道具をつくっており特に踊り面の職人として知られたと伝えられ、屋号の「めんや」も「顔のある形を創造する家」という意味の「面」からきています。約8年の修行経験を積み、日々伝統の技を磨いております。

お気軽にクラフト体験

■加賀八幡起上り絵付け体験
体験価格 1,100円(税込)

石川県の伝統工芸36業種の一つであり、石川県観光PRマスコットキャラクターのモチーフともなっている希少伝統工芸 郷土玩具「加賀八幡起上り」。家族繁栄や健康祈願、社業繁栄、商売繁盛と七転び八起で縁起の良いものと親しまれております。旅の思い出として、ご家族やご自身に似たお顔などの起上りを描いてお持ち帰りいただけます。

お申込み方法等 詳細はこちら

【金沢の魅力発見】
本物に触れる友禅こけし

「本物の加賀友禅を身近に」その心からできた『友禅こけし』に想い馳せる

洗練された美・加賀友禅を纏うこけし

『京こま』

 金沢を代表する観光地の一つのひがし茶屋街、その一角に店を構える「金澤こまち」の店頭に、鮮やかな着物を身にまとった愛らしい表情のこけしが並んでいます。『友禅こけし』と名付けられたそのこけしは、日本三大友禅に数えられる加賀友禅の生地と、玩具や置物として人気のこけしを組み合わせたもの。こけしが纏う着物は、友禅作家である「金澤こまち」オーナー・新納菜弥さんの父親、知英さんの作品でその質は一級品。加賀友禅の魅力である上品な色彩に、ついつい見入ってしまいます。
臙脂、藍、黄土、草、古代紫と呼ばれる加賀五彩を基調とし、混ぜ合わせることで様々な色を表現する加賀友禅。公家文化の中で発展した京友禅と違い、金箔や刺繍といった煌びやかな仕上げを施さない分、繊細な色合いが魅力です。

ありのままの美しさを映し出す加賀友禅

『京こま』

 加賀友禅は、今からおよそ500年前に幕が上がりました。当時、加賀国(現在の石川県)の伝統染め技法であった地染の一種「梅染」が起源と言われています。ここに模様が施される今の形になったのは1600年代のこと。1700年代には京都で人気を博していた扇絵師が金沢の地へ移住してきたことで、一気に友禅染めの技術が定着しました。
 描かれている模様は草花をモチーフにしており、その美しさは格別。欠けている葉を描く「虫食い」や、濃淡を付けて陰影を表現する「外ぼかし」など、写実的な技法が加賀友禅独自の特徴です。自然のありのままを描くその姿には、飾らない美しさを実感させられます。

「本物の加賀友禅に出合える機会を演出したい」

『京こま』

 父親が作家であることから、加賀友禅に触れてきた新納さん。幼いころから、一反を作り出すための苦悩や完成した着物の美しさ、それを着る人・見る人の笑顔など、加賀友禅の魅力を身近に感じていました。しかし、地元の方でも本物を手にすることは稀なほど、加賀友禅の着物は高価な品です。まして、観光客が本物に出合うことはほぼありません。そこで新納さんは「加賀友禅の美しさをいろんな人に感じてほしい」と考え、当時勤めていた会社を退職。「金澤こまち」をオープンさせたのです。
「加賀友禅の作家は現在100人ほど居ますが、昔に比べると少なく、認知度もそう高くはありません。ですが、実際に加賀友禅を見ていただければ、その魅力が伝わるはずだと思っています。百聞は一見に如かず。まずは加賀友禅との出合いの場を作りたかったんです」。そんな想いから、新納さんは手軽なこけしやアクセサリーを通じて加賀友禅に触れられるお店を作ったのだと言います。

友禅染めを使う小物で本物の価値を

『京こま』

 「金澤こまち」では、『友禅こけし』を筆頭に、アクセサリーも多彩に取り扱っています。これらで使われている加賀友禅は、全て父親である新納知英さんの作品です。もともとは端切れを使っていたようですが、模様を綺麗に切り出すことが難しく困っていた所、知英さんが「こけしが着やすいように、同じ図柄を一定間隔で描こう」と、専用の生地を作るようになりました。
 「金澤こまち」に並ぶ作品からは、加賀友禅の魅力を多くの人に伝えたいという新納さん親子の想いが詰まっています。希少で高価なイメージからあまり縁がないと感じてしまう友禅染ですが、「金澤こまち」の『友禅こけし』や小物を通じて、加賀友禅の美麗さに心を奪われてみてはいかがでしょうか。

金澤こまちオーナー 新納菜弥氏

金澤こまち

石川の伝統工芸である加賀友禅、その生地を纏ったこけしを通して、本物の生地の滑らかさや色合いの美しさなどを多くの方に知ってもらえるよう加賀友禅の魅力を伝えております。

お気軽にクラフト体験

■こけし絵付け体験
体験価格 1,500円(税込)~

ご家族やご自身のお顔をこけしに描き旅の思い出としてお持ちいただけます。
こけしの纏った生地は、石川の伝統工芸である加賀友禅。本物の生地の滑らかさや色合いの美しさなど加賀友禅の魅力をお楽しみいただけます。

お申込み方法等 詳細はこちら

ホテルインターゲート金沢の伝統・文化体験

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